米SEC、ウォレットMetaMaskの機能めぐり証券法違反でConsensysを提訴
米SEC、ウォレットMetaMaskの機能めぐり証券法違反でConsensysを提訴
SECの新たな執行事例
米証券取引委員会(SEC)は28日、暗号資産(仮想通貨)ウォレットのMetaMaskなどを手掛ける米Web3ソフトウェア企業Consensysを、証券法違反で提訴しました。SECが問題視しているのは、同社のサービス「MetaMask Swaps」と「MetaMask Staking」であり、これらのサービスが証券法違反にあたると主張しています。
スワップ機能に対するSECの主張
SECは、Consensysが少なくとも2020年10月以降、仮想通貨証券の取引を仲介してきたと説明しています。投資家を勧誘し、投資に関する情報を提供し、最良の価格で取引できると主張し、取引を促進したり、ユーザーの資産を扱ったりして利益を得ていたと指摘しました。
- 具体的な仮想通貨証券の例:MATIC、MANA、CHZ、SAND、LUNAなど。
ステーキング機能に対するSECの主張
また、MetaMask Stakingについては、Consensysが2023年1月以降、リキッドステーキングプロトコルのLidoとRocket Poolに対応し、未登録有価証券を提供・販売していたと指摘しています。リキッドステーキングとは、イーサリアムをステークし、ステーキングの金利を受け取りながら、その代替資産(ステーキング証明トークン)を運用できるサービスです。
SECの見解
SECは、LidoとRocket Poolのステーキングが投資契約として提供されており、ユーザーがLidoとRocket Poolの努力による収益を期待し、イーサリアムを共同事業に投資していると主張しています。さらに、LidoとRocket PoolがSECに登録していないことも問題視しています。
Consensysの対応
Consensysは今年4月、SECやSECのゲーリー・ゲンスラー委員長ら全5名の委員を提訴しており、SECから「ウェルズ通知」を受け取って先手を打つ形で訴訟を行っています。同社は、SECがMetaMaskのようなソフトウェアインターフェースを規制する権限はないとコメントし、今回の提訴に対して精力的に対応していく姿勢を示しています。
まとめ
SECは、暗号通貨市場でも従来の証券市場と同様にコンプライアンス違反の責任を追及する姿勢を明確にしています。一方、Consensysは、MetaMaskの機能がSECの規制範囲外であると主張し、Web3の未来に関わる重要な問題として訴訟を継続する意向です。
参照元
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