2024.03.06

京都の匠エキスポと連動するメタバース展示の開催

MVW

京都の伝統産業展「匠エキスポ」と連動したメタバース展示

大日本印刷株式会社（DNP）は、2024年3月に京都市で開催される伝統産業の展示販売会「匠エキスポ」に合わせて、伝統産業の技術や商品を紹介するメタバース展示を実施します。この展示は、京都の魅力を国内外に発信する目的で、DNPが京都市から受託して運営するメタバース「京都館PLUS X」内で開かれます。

メタバース展示の概要と特長

メタバース「京都館PLUS X」の活用

「京都館PLUS X」では、京都の伝統産業品を紹介し、実際の展示会と連動しています。このプラットフォームは、DNPグループの株式会社ハコスコが提供するメタバース構築サービス「メタストア®」を使用して、伝統産業品のポップアップストアを設置します。利用者は、メタバース内で伝統産業品の確認や購入、店員との対話が可能です。

メタストアで制作したポップアップストアのイメージ

マルチバースによる新体験の提供

このメタバース展示では、異なるメタバースを連動させるマルチバースが実現されます。これにより、店員との画面共有による対話を通じて、伝統産業品の良さや製作者のこだわりをより深く理解することができます。利用者は時間や場所にとらわれずに、いつでも自由にメタバースにアクセスし、京都の伝統工芸の魅力を体験することができます。

今後の展開と取り組み

DNPは京都市と連携を深め、メタバース「京都館PLUS X」を活用した情報発信を推進します。また、XRコミュニケーション事業を通じて、バーチャル空間での利用者体験の価値を高めるため、今後も複数のメタバース構築サービスを連動させる取り組みを進めていきます。

まとめとコメント

京都の伝統産業をメタバースを通じて紹介するこの取り組みは、伝統とテクノロジーの融合による新たな価値創出の例と言えます。伝統工芸の魅力を、より多くの人々に届けることが期待されています。今後、このようなイノベーションが他の地域や産業でも展開されることで、新しい文化体験の形が生まれることでしょう。

参照サイト

複数のメタバースを連動させて国内外に伝統工芸の魅力を発信 | ニュース | DNP 大日本印刷

用語やポイント

メタバースと伝統産業の保護

メタバースの登場と普及は、伝統産業にとって新たなチャレンジと機会をもたらしています。メタバースが提供するデジタルな体験は、物理的な製品やサービスを提供する伝統産業に対して、その価値提案を再考し、拡張する機会を提供します。しかし、同時に、伝統産業の保護と発展を考慮する必要があります。

伝統産業とメタバースの融合

ブランド体験の強化
- 伝統産業はメタバースを活用して、顧客に新しい体験を提供することができます。例えば、ファッションや小売業界は、仮想試着室やデジタルショールームを通じて、顧客体験を向上させることが可能です。
教育と訓練
- 製造業や工芸業などの伝統産業は、メタバースを用いて技術教育や訓練プログラムを提供することで、職人技の継承と発展を図ることができます。
文化遺産の保存
- メタバースは、歴史的建造物や伝統的な文化行事をデジタル化し、世界中の人々にアクセス可能にすることで、文化遺産の保護に貢献することができます。

保護と発展のための戦略

規制とガイドライン
- 伝統産業の保護とデジタル化を促進するためには、適切な規制とガイドラインの設定が重要です。これには、著作権の保護、知的財産権の管理、消費者保護が含まれます。
技術教育とリスキリング
- 従業員がメタバース技術を理解し活用できるようにするために、教育プログラムとリスキリングの機会を提供することが重要です。
パートナーシップとコラボレーション
- 伝統産業は、テクノロジー企業やスタートアップとのパートナーシップを通じて、メタバースプラットフォームを活用した新たなビジネスモデルを開発することができます。
持続可能性の観点
- メタバースと伝統産業の融合は、持続可能な発展の観点からも考慮されるべきです。エコフレンドリーな素材の使用、エネルギー効率の高いプロセスの開発などが重要となります。