アービトラム、Web3ゲーム開発への出資で投票実施中 賛成多数
アービトラム、Web3ゲーム開発への出資で投票実施中 賛成多数
Web3ゲーム開発で賛成多数
イーサリアム(ETH)レイヤー2ブロックチェーン「アービトラム(Arbitrum: ARB)」のコミュニティは、Web3ゲームの開発に2億ARBトークンを割り当てるというガバナンス提案の投票を開催中です。この投票は5月24日に始まり、6月7日に終了予定で、現時点で99.7%の票が賛成に回っています。賛成票として6,037万ARB、反対票として17万ARBが投じられており、採決に必要な賛成票は1億557万ARBです。
ゲーミング・カタリスト・プログラム(GCP)の概要
プログラムの目的
ゲーミング・カタリスト・プログラム(GCP)は、アービトラムやその技術スタックであるOrbit、Stylusの認知と採用を拡大することを目的としています。このプログラムは、ゲーム開発者やプレイヤーに対してサポート、インセンティブ、ゲーム業界固有のツールを提供することを通じて、Web3ゲームのエコシステムを強化します。
資金の配分
GCPプログラムの具体的な資金配分は以下の通りです:
- 1億6,000万ARB:Web3ゲーム開発スタジオや独立系開発者の誘致および継続的な支援に使用されます。
- 2,500万ARB:初期段階のプロジェクトに対して一つあたり50万ARBを上限とする助成金プログラムに配分されます。
- 4,000万ARB:インフラやツールの開発に充てられます。
プログラムの運営
GCPプロジェクトは、「ゲーム、ベンチャー、Web3テクノロジー」などの分野で幅広い背景を持つ専門家グループから構成される評議会によって監督されます。評議会メンバーはアービトラムのDAOによって選出される仕組みです。このプログラムは、ゲーム開発者が必要とするリソースや支援を提供し、彼らが革新的なゲームを開発するための環境を整えます。
提案の背景
アービトラムは、分散型金融(DeFi)分野で大きな成功を収めているものの、ゲーム分野ではまだ初期段階にあります。提案者は、アービトラムがゲームビルダーやゲーマーの拠点としてのブランド化を進める必要性を訴えています。現在、アービトラムのネットワークは、移行されたゲームの総数、立ち上げられたゲームの総数、ゲーマーの総数において、主要な競合チェーン(Immutable X、Ronin、ソラナなど)に後れを取っています。
競合チェーンとの比較
競合ネットワークは、助成金や投資により開発者を獲得しようとしています。アービトラムもこの分野で存在感を発揮する必要があり、GCPプログラムはその一環として位置付けられています。
アービトラムの現状
L2beatによると、アービトラムの預け入れ総額(TVL)は約192億ドル(約3兆円)で、イーサリアム・レイヤー2プロジェクトの中で最大です。2位のオプティミズムは約78億ドル、3位のベースは約69億ドルと、2位以下に大差をつけています。
まとめ
アービトラムは、Web3ゲーム開発への出資を通じて、ゲーム分野での存在感を強化しようとしています。GCPプログラムは、ゲーム開発者やプレイヤーへのサポートを提供し、アービトラムの技術スタックの認知と採用を促進することを目的としています。投票は賛成多数で進行中であり、今後の展開に注目が集まります。
参照元
アービトラム、Web3ゲーム開発への出資で投票実施中 賛成多数