VRChat、従業員の30%を解雇へ

概要

2024年6月13日、ソーシャルVRプラットフォーム「VRChat」を運営するアメリカのVRChat社は、従業員の30%にあたる人員をレイオフすることを発表しました。この発表は、同社の公式Twitter（現在はX）アカウントで行われ、「当社のビジネス、コミュニティ、使命の将来の成功を確実にするため」と説明されています。

VRChatの背景

VRChatは、2017年にベータ版がリリースされたソーシャルVRアプリで、ユーザー同士がVR空間でコミュニケーションを取ることができます。このアプリは、株式会社HIKKYが主催する「バーチャルマーケット」や各種ライブイベントなど、メタバース内での多様な活動の場として広く利用されています。また、近年では日本企業とのパートナーシップ契約も進んでおり、法人向けの展開も強化されています。

VRChatは、PC向けプラットフォームのほか、Androidデバイスでも無料で利用可能で、iOS向けにはクローズドベータテストが開始されています。さらに、VRChat内には有料のサブスクリプションサービス「VRChat Plus」があり、機能を拡張することができます。

レイオフの背景と理由

VRChat社の公式フォーラムでは、CEOからのメールが公開されており、そこで今回のレイオフの背景が詳しく説明されています。CEOは、2022年にVR産業の成長が鈍化し、それに伴いVRChatの成長も鈍化したと述べています。さらに、同社が直面している4つの問題点を挙げています。

1. 管理職が少ない
2. 従業員を過剰に採用している
3. 長期的な資金が必要になる
4. 今後は異なる専門知識と役職が求められる

これらの問題を踏まえ、現在のチーム規模はビジネスの健全性と成長を支えるには大きすぎるとの判断に至りました。

従業員への対応

退職する従業員については、「退職手当や医療保険など充実したキャリア支援を提供する」と発表されています。これにより、影響を受ける従業員がスムーズに次のステップに進めるようサポートが行われる予定です。

まとめ

VRChat社の今回のレイオフは、VR産業全体の成長鈍化が背景にあり、同社のビジネスの健全性と将来的な成長を見据えた決断です。ユーザー同士がコミュニケーションを取るための重要なプラットフォームとしてのVRChatは、引き続き利用者に対して多様なサービスを提供し続けることを目指しています。

参照元

• VRChat、従業員の30%を解雇へ　メタバース産業の成長鈍化が影響

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