熊野古道のバーチャル体験「360°VR観光動画」が公開

熊野古道のバーチャル体験「360°VR観光動画」が公開 - 世界遺産登録20周年を記念
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熊野古道のバーチャル体験「360°VR観光動画」が公開 – 世界遺産登録20周年を記念

概要

ユタカ交通株式会社と一般社団法人和歌山新城下町DMCが共同で運営する「メタバース和歌山実行委員会」は、熊野古道のバーチャル体験を提供する「360°VR観光動画 熊野古道・那智山」を2024年8月21日に公開しました。この動画は、熊野古道の世界遺産登録20周年を記念し、国内外の観光客に向けてその魅力を伝えるために制作されたものです。

熊野古道の歴史と世界遺産登録

熊野古道は、2004年に「紀伊山地の霊場と参詣道」として世界遺産に登録されました。熊野信仰の中心地である熊野本宮大社を起点に、多くの神社仏閣が点在する巡礼の道として知られ、1000年以上の歴史を持つ日本を代表する文化遺産です。古くから続くこの参詣道は、和歌山、奈良、三重の3県にまたがり、全長1000キロに及ぶ長大な道が現在も保存されています。

海外からの高い関心と国内での認知度の課題

熊野古道は、特に海外からの観光客に高い関心を持たれています。スペインの「サンティアゴ・デ・コンポステーラ」と姉妹道協定を結び、両方の巡礼を達成した「共通巡礼者」が増加しており、海外での評価は非常に高いです。実際に「外国人が訪れるべき日本の観光地ランキング(2020年)」では熊野古道が1位に選ばれています。

しかし、国内ではその知名度に反して「実際の姿がよく知られていない」という認識が多く、47都道府県で行われた調査では「熊野古道がどの県にあるか分からない」と答えた人が38%に上りました。また、「熊野古道を知っている」と回答した人の中でも、実際に訪れたことがある人は10%未満に留まりました。この現状を踏まえ、国内での認知度を高めるために今回のVR動画が制作されました。

360°VR観光動画「熊野古道・那智山」の特徴

今回公開された「360°VR観光動画 熊野古道・那智山」では、特に人気の高い「大門坂」から「那智の滝」までのルートが紹介されています。このルートには、熊野那智大社や那智山青岸渡寺、三重塔、那智の滝といった象徴的なスポットが点在しており、観光客にとっても回りやすいルートです。

動画では、苔むした石畳や杉の巨木が立ち並ぶ神秘的な風景を360°で体験できるだけでなく、ドローンによる空撮映像も組み合わせることで、熊野古道の全体像を鳥瞰的に眺めることができます。これにより、訪問前に熊野古道の魅力を深く理解し、訪問意欲を高めることが期待されます。

若年層向けのPRと今後の展開

特に若い世代に向けたPR活動の一環として、このVR動画は非常に効果的なツールとなります。スマートフォンやタブレットを通じて、誰でも手軽にバーチャル体験ができるため、アクセスのハードルが低く、若年層の関心を引きやすいです。

また、2024年10月には大阪万博EXPO2025のプレイベントに出展予定で、ブースではこのVR動画や「fortnite和歌山」などのメタバース・VRコンテンツを体験できる機会が提供されます。これにより、さらなる認知度向上と国内外からの観光客誘致が期待されています。

まとめ

世界遺産登録20周年を記念して公開された「360°VR観光動画 熊野古道・那智山」は、国内外の観光客に向けてその魅力を新たな形で伝える試みです。特に、国内での認知度向上を目指し、VR技術を活用して熊野古道の壮大な風景や歴史的背景を手軽に体験できるようにすることで、訪問意欲を高めることが期待されています。今後もメタバースやVRコンテンツを通じて、熊野古道の魅力がより広く伝えられることが望まれます。


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